以前、N-VAN e:でAmazon Flex中にエアコンを5時間以上つけっぱなしにして、バッテリーがどれくらい減るのかを記事にした。
そのときは主に6月の夕方オファーで、気温は21〜27℃前後。エアコンを使い続けても、帰宅時のバッテリー残量にはかなり余裕があった。
ただ、真夏の昼は条件が違う。気温は30℃を超え、エアコンはほぼフル稼働。配達のたびにドアを開けるので、冷えた空気もすぐに逃げる。
さらにAmazon Flexでは、一般的な車の使い方より長時間走り、住宅街で何十回も停車する。
真夏でもN-VAN e:で問題なく配達できるのか。実際にかなり高負荷なコースを走ってみた。
今回の条件
この日は朝6時40分に出発し、14時頃に帰宅した。件数は90件、荷物は120個、走行距離は95km。
長距離のハズレコースで、最後は持ち戻りもあった。エアコンは出発から帰宅まで約7時間つけっぱなしで、気温は30℃を超えていた。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 車両 | N-VAN e: |
| 出発 | 6時40分 |
| 帰宅 | 14時頃 |
| 気温 | 7月中旬 朝から30℃以上 |
| 配達件数 | 90件 |
| 荷物数 | 120個 |
| 走行距離 | 95km |
| エアコン | 約7時間つけっぱなし |
| 開始時残量 | 95% |
| 帰宅時残量 | 28% |
| その他 | 長距離コース・持ち戻りあり |
これまで走った中でも、かなり負荷の大きい日だった。
95%から出発して、帰宅時は28%
バッテリーは95%からスタートし、帰宅時の残量は28%だった。合計で67%消費したことになる。
普段の5時間半オファーよりは、さすがに大きく減った。ただ、95km走り、エアコンを約7時間使い、90件120個を配達している。
途中でバッテリー残量が危ないと感じる場面はなく、急速充電に寄る必要もなかった。ここまで高負荷なコースでも、95%から出れば普通に配達して帰ってこられた。
真夏のAmazon Flexでも、N-VAN e:のバッテリー容量は問題なさそうだ。
真夏でもエアコンを我慢する必要はなかった
EVでエアコンを使うと、航続可能距離の表示が大きく減る。数字だけを見ると、エアコンを弱めたり、停車中は切った方がいいのではないかと思ってしまう。
ただ、真夏のAmazon Flexでエアコンを我慢するのは無理だった。配達のたびにドアを開け、荷物を探している間にも車内へ熱気が入る。少し冷えても、次の停車ですぐに暑くなる。
この状態でエアコンを弱めると、車のバッテリーより先に自分の体力が削られる。実際に約7時間つけっぱなしで使っても、帰宅時には28%残っていた。
この結果なら、真夏でもバッテリーを守るためにエアコンを我慢する必要はない。
別の日には「エアコンOFFで+51km」と表示された
今回の95km走った日とは別の日の話になる。その日は12時頃に気温が36℃まで上がった。
一時間ほど用事を済ませて車へ戻ると、車内は完全に熱を持っていた。エアコンを入れたあと、エアコンをOFFにすると、航続可能距離が「+51km」と表示された。
今まで見た中でもかなり大きな数字だった。エアコンを使うだけで、51km分も走れなくなるように見える。
ただ、これは炎天下で熱くなった車内を一気に冷やしているときの表示だ。車内が冷えたあとまで、ずっと同じ負荷が続くわけではない。
一時間ほど車を離れるなら、用事中はエアコンを切っておけばいいと思う。戻った直後はエアコンの負荷が大きくなるが、そのために一時間つけっぱなしにしておく必要までは感じなかった。
一方、Amazon Flex中の数分程度の停車なら、毎回切る方が面倒だ。車内もすぐに熱くなるので、配達中はつけっぱなしで使っている。
真夏はEVよりスマホのバッテリーが危なかった
N-VAN e:のバッテリーには余裕があった。ただ、真夏のAmazon Flexではスマホの方に問題が出た。
以前、夏日にAmazon Flexへ行ったときは、クアッドロックのMagSafe充電があるので特に心配していなかった。しかし、気づいたときにはスマホのバッテリーが30%を切っていた。
クアッドロックにつないでいても、スマホが発熱すると低速充電になる。Amazon Flexアプリとナビを同時に使っていると、低速充電では消費に負ける。充電器につないでいるのに、バッテリー残量がどんどん減っていく。
対策なしで真夏に使うと、スマホはかなり発熱する。発熱によって充電速度が落ち、スマホ自体のバッテリー消費も増える。
このままでは、車より先にスマホが使えなくなる。
クアッドロックをエアコン吹き出し口の近くへ移動した
そこで、クアッドロックをエアコン吹き出し口の左上へ設置した。
吹き出し口の風をスマホへ向けると、充電中もエアコンの風で冷却できる。

スマホへ直接風が当たるので、ナビとAmazon Flexアプリを使いながらでも、以前のように熱くなりすぎなくなった。
MagSafe充電だけでは、真夏の発熱には対応できなかった。
充電しながら冷却することで、ようやく実用的になった。

スマホを使いながらなので、これでも残量が増え続けるわけではなく、緩やかには減っていく。
それでも、この日は開始時95%から、Amazon Flex終了時で50%程度残っていた。以前は気づいたときに30%を切っていたので、これでスマホのバッテリー問題は解決した。
真夏のAmazon Flexでは、充電器を用意するだけでは足りない。スマホを冷やしながら充電する必要があった。
停車中の電動ファンは爆音になる
バッテリーとは別に気になったのが、停車中の電動ファンだった。真夏に通常モードでエアコンを使っていると、停車したときにファンが爆音で回る。
ガソリン車でも、真夏にコンプレッサーが頻繁に動くとうるさいと感じることはあった。ただ、N-VAN e:の電動ファンは、それよりもうるさく感じた。
一般的な使い方なら、そこまで問題にならないと思う。店舗の駐車場や道路で一時的に鳴るだけなら、気になる時間も短い。
Amazon Flexでは違う。住宅街で何十回も停車し、荷物を探している間もREADY状態なので、玄関前やアパートの駐車場でファンが爆音のまま回る。日中でも近所迷惑に感じた。
EVはエンジン音がないため静かなイメージがある。ただ、真夏にエアコンをフル稼働させた停車中まで静かなわけではなかった。
ECONにすると静かになるが使いにくい
停車中にECONへ切り替えると、電動ファンは静かになった。ただし、エアコンが送風のようにぬるくなる。風量も温度も微妙に不快だった。加速も遅くなる。
停車するたびにECONへ切り替えて、走り出したら通常モードへ戻すことも試した。しかし、Amazon Flexでは停車回数が多すぎる。毎回切り替えるのはかなり面倒だし忘れてしまう。
エアコンは効かなくなり、加速も悪くなる。真夏のAmazon Flexでは、ECONはあまり使い物にならないと感じた。
真夏の昼便はメンタルにも悪い
真夏の昼便で厳しかったのは、車やバッテリーだけではなかった。客もキレやすい。周りの車もイライラしている。実際にトラブルも増えた。
暑い中で何度も車を乗り降りしているだけでも疲れる。そこに客とのトラブルや、荒い運転をする車が重なる。
バッテリーにはまだ余裕がある。エアコンも問題なく使える。それでも、真夏の昼便を何日も続けたいとは思わなかった。
車よりも人間の方が先にきつくなる。
一般利用ならバッテリーを過剰に心配する必要はなさそうだ
今回はAmazon Flexでの使用なので、一般的な車の使い方より条件はかなり重い。
約7時間エアコンを使い続ける。住宅街で90回近く停車する。荷物を確認するたびにドアを開ける。95km走り、持ち戻りもある。
普通の通勤や買い物では、ここまでの使い方はしない。この条件でも帰宅時に28%残った。
一般利用で真夏にエアコンを使う程度なら、バッテリーを過剰に心配する必要はなさそうだ。
ただし、炎天下で長時間駐車した直後は、航続可能距離の表示が大きく変わる。停車中には電動ファンが爆音で回ることもある。スマホも対策なしでは発熱して充電できなくなる。
この辺りは、実際に真夏に長時間使って初めて分かった。
翌日も使うなら100V充電はHIが必要だった
自分は自宅では、100V充電器を使っていて、ホンダアプリで出力を切り替えている。MIDは1000W、HIは1500Wで充電できる。
今回のようにバッテリーを28%まで使うと、翌日もAmazon Flexへ行くにはMIDでは回復が足りなかった。HIで10時間充電しても満充電までは戻らないため、連日使うなら夏でもHIで充電する必要がある。
ただ、夏にHIで長時間充電すると、コンセント周辺がかなり熱くなる。そのため、充電中はファンで冷却するようにした。100V充電時の発熱と冷却方法については、別の記事に詳しくまとめている。

まとめ:真夏のAmazon FlexでもN-VAN e:は問題なく使えた
今回の条件はかなり厳しかった。
気温は30℃以上。エアコンは約7時間つけっぱなし。90件120個、走行距離95km。長距離のハズレコースで、持ち戻りもあった。
それでも、バッテリーは95%から28%残った。途中で急速充電に寄る必要もなかった。
真夏でもエアコンを我慢せず、N-VAN e:でAmazon Flexは問題なくできた。
バッテリー容量より問題になったのは、スマホの発熱と充電不足だった。これはクアッドロックをエアコン吹き出し口の近くへ移動し、スマホを冷却しながら充電することで解決した。
停車中の電動ファンは爆音になる。ECONにすると静かになるが、冷房も加速も悪くなり、頻繁に切り替えるのは面倒だった。
そして、真夏の昼便は客や周囲の車も自分も荒れやすく、精神的な疲労も大きかった。
それでも、N-VAN e:は真夏の高負荷な配達でも問題なく使えた。バッテリー残量を過剰に心配する必要はなさそうだ。
