Amazonフレックス初体験当日とN-VAN e:の一日

雨上がりの曇り空の下、Honda N-VAN e:の荷室にAmazonの段ボールが積まれている。リアゲートが開き、リアガラスには雨粒が残る。車内には柔らかな照明が灯り、静かな雰囲気が漂う。

初めてAmazonフレックスに挑戦した日の記録。
不安と緊張を抱えながら、N-VAN e:で雨が降りそうな街を走った。
配達アプリの使い方も知らずに飛び込んだ一日だったが、
終わってみると想像以上に充実していた。

▶Amazon Flex 公式サイト

▶ 前日の記事
出発までの準備やオファー受諾の流れは「Amazonフレックス初オファーを受けた日」で詳しく書いてます。

目次

はじめての挑戦と出発前の不安

10月19日の天気予報「曇り時々雨・降水確率50%」を示す天気アプリ画面。
当日の天気予報は「曇り時々雨・降水確率50%」。実際も小雨が続いた一日だった。

今日は曇り時々雨、気温は24度。
雨は嫌だけど、涼しくてちょうどいい。

昨晩はあまりよく眠れなかった。
新しいことをやる日はだいたいこうなる。
自分のこういう繊細なところが困る。

朝起きると、本当に行きたくない。
キャンセルしたい気持ちに襲われた。
でもこの衝動は、人間が新しいことをやるときに、生存本能が「やめろ」と邪魔してくる反応らしい。
実際に行ってしまえば、案外平気になるという。

とりあえず朝食を済ませ、出発直前までYouTubeでアマフレの積み込み動画を見て復習してから出発した。

小さなステーションと最初の出会い

ステーションに到着。
30分前に着いてしまった。少し早すぎたかもしれない。
15分前に到着が理想らしい。
あまり早いと前の便の荷積み中だったりするのだろう。
チェックインも15分前からしかできない。

見た目は小さな工場のような感じ。
思ったのと違う。
もっと巨大な施設を想像していたが、ギリギリ10台入る程度の規模。
待機の駐車場はないので路駐して事務所に入る。

若い男性が食事中だった。
この人がスタッフかな。

「こんにちは。」
「うっす。」
「全く初めてなんですが。」
「マジで? んじゃあちょっとこっちきて。」

めちゃめちゃタメ口が気になる。
こういう世界か。やばいな。
配送スタッフの扱いはこのレベルなのだろうか。

もう一人のスタッフを呼び、「初めてだから教えてあげて」と交代した。
こちらのスタッフは日本人ではなさそうだ。
カタコトだが普通に会話できるほど日本語が上手。
アプリの説明から荷物の積み込みまで、付きっきりで教えてくれた。
説明が早くて正直すべては覚えられなかった。

78個の荷物と不安なスタート

Amazon Flexアプリのルート確認画面。停車69か所・荷物78個と表示された初回配達ルート。
初回の配達ルート画面。69か所の停車場所、78個の荷物が割り当てられていた。

初回の荷物は合計78個。
素人がこれを5時間半で配れるのだろうか。

15分前になりチェックインを済ませると、「最初の数件は一緒に行くよ」と言ってくれた。
放置されると聞いていたので、意外にも神対応で驚いた。

アプリを開くと、ナビ上に配達順が番号で表示されている。
この順番で行って、と言われて1の場所に向かう。

ナビが数年前のGoogleマップのようで挙動がおかしい。
なかなかGPSを拾わない。
一人にされたら行けるかな、と不安になる。

一件目に到着。
助手席のスタッフが駐車位置や停め方など親切に教えてくれた。
現場に着くと、アプリが指示を出してくれるので迷うことはない。

到着 → スキャン → 置き配なら写真 → 完了スワイプ。
すると次のナビが始まる。
素晴らしいアプリだ。


6件ほど一緒に配り終えると、「ここで戻るね」と言われた。
スタッフを事務所まで送り、ここから一人になる。
その時、「何かあったらすぐ連絡して」と携帯番号を教えてくれた。

7番へ向かう。
相変わらずナビの挙動はおかしいが、地図を確認しながら安全運転で進む。
この地域は道が広く、停める場所も分かりやすい。
ナビ以外はアプリが優秀なので、焦らずやれば誰でもできそうだ。

優しいサポートと学びの連続

10件ほど配った頃、突然電話が鳴った。
さっきの親切なスタッフだった。

「今どこ?」
え、何かやらかしたか?
住所を伝えると、「今から行くから待ってて」と言われ、1分ほどで到着。
早すぎて驚いた。

「この箱、一箱やってあげるよ」と言って、20個ほど入ったバッグを持って行ってくれた。
初心者だからだろうか。
おかげで残りは50個ほどになり、一気に気持ちが楽になった。


1時間ほど経つと、配達の流れがつかめてきた。
結構楽しい。
ただ、不在や宅配ボックスの操作に手間取ることもある。
ピンがずれていたり、新築の住所が地図にないときは神経を使った。
それでも誤配だけは避けようと、隣の番地まで確認しながら丁寧に進めた。

しばらくして再び電話。
また数分で合流し、10個ほど引き取ってくれた。
結果、自分の荷物は41個に。
残り15個ほどで、まだ3時間もある。
余裕で終わりそうだ。

4時間半で終えた初配達

最後の方ではすっかり慣れて、停め方も配達の流れもスムーズになった。
配り終えたのは14時45分。
スタッフが手伝ってくれたおかげで、1時間以上早く終わった。

セブンでアイスコーヒーを買い、一服。
今日は4時間半で1万円。
悪くない。

この仕事はすべて自分の裁量で動けるのがいい。
無駄な休憩や昼飯時間もなく、早く終われば帰れる。
残業も自分の判断。
時間に縛られない働き方だ。

緩くてちょうどいい人たち

ステーションに戻ると、終了1時間前。
1件だけ不在があり、不在ステッカーを貼って不在置き場に置く。
それで完了。
とりあえず最初のぶっきらぼうなスタッフに挨拶して帰る。

「終わりました。」
「おつかれ。どうだった?」
「地図が慣れないけど、なんとかなりました。」
「そっか。そのうちなれるよ。安全運転だけは気をつけてね。」

態度はぶっきらぼうだが、悪い人ではない。
むしろ緩い感じでちょうどいい。

自分に合う働き方を見つけた

初回Amazonフレックス。
神経を使ってかなり疲れたけど、帰宅すると不思議と心地よかった。
配達自体も楽しく、またやりたいと感じた。

頻度としては週1~2回。
それでも月4~8万円の副収入になる。
やってみて、自分のライフスタイルにかなり合っていると思った。
まだ緊張はあるが、慣れれば長く続けられそうな気がする。

これで新しい収入の柱がひとつ増えた。
少し気持ちが軽くなった。

不安と気づき

不安だったこと

トイレの場所。トイレが近いので、事前にルート確認が必要だった。
街中なので、ルート途中のコンビニやドラッグストアに寄ることができた。

気を付けたこと

絶対に急がない。
初日は安全運転で、確実・丁寧を最優先にした。

N-VAN e:での実走データ

エアコンを使うと、走行距離にして約20km分のバッテリーを消費するので少し躊躇した。
往復のバイパス走行はハイペースで電費が悪いが、街中では余裕がある。
距離が伸びなければ、バッテリーの消費はほとんどない。

Hondaアプリ画面に表示されたN-VAN e: のバッテリー残量64%と航続可能距離152km。
Hondaアプリでバッテリー64%・航続可能距離152kmを表示。帰宅時の状態を確認。

結果、1日で使用したバッテリーは36%。
航続可能距離は152km残っていた。
余裕だった。これならエアコンを使っても問題なさそうだ。

今回はスタッフに手伝ってもらったため、荷物は41個で総走行距離は72km。
通勤で約50km走っているので、実際に配達で使ったのは20kmほどになる。
体感的にはもっと走っていた気がしたが、実際は狭いエリアをストップ&ゴーで回っていただけだった。
もし78個すべてを自分で配っていたとしても、距離は10〜15kmほど増える程度だと思う。

ただ、N-ONE e:は300km近く走れるらしいので、そのくらいの航続距離があれば理想。
N-VAN e:の245kmでも十分実用的だが、もう少し余力が欲しいと感じた。

振り返り

振り返ると、かなり楽しかった。
身体を動かせるのも心地よく、4時間半で約1万円の収入は魅力的。
一人で、自分のペースで、自分のやり方でできる。
自分にはとても合っていると感じた。

久々に労働の充実感を味わい、今日は気分が良い。
毎日はきついが、週2ほどできたら理想的。
良い副業を見つけたと思う。

家に帰ると、アプリにお客様からの感謝のメッセージが4つ届いていた。
「お客様の施設の丁寧な取り扱い」
「指示通りの配達」が2人から
「荷物の丁寧な取り扱い」が評価されていた。
これが結構うれしかった。

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