【第2部】ガレージに似合う車を探して─N-VAN e:とEV補助金との出会い




目次

車を選ぶにあたって考えたこと

まず予算は100万円以内。
このエリアは住宅密集地で道幅も狭いので、軽がいい。
50~60万も出せば8万キロくらいのが買えそう。
タイヤ・オイル交換・他部品のメンテ代、
自動車税や車検など維持費は安いほうがいい。

最初は安い軽バンを考えていた。
元ダイハツディーラーの自動車整備士だったので、
しっかりメンテしていた車両なら多少距離や年式が古くてもいい。

自分で直すのも楽しいから、中古のダイハツ・アトレーあたりがいいと思った。
比較的高年式の車両は見た目も悪くないし、整備も慣れている。
価格も100万以内で、そこそこ状態が良いものがちょこちょこある。

だけど──うちのガレージにこれ入れる?

うちは5年前にガレージハウスを建てた。
当時はおしゃれな外車を入れたときに映えるように設計してもらったので、
黒・グレーのシンプルモダンなガレージになっている。

ここに中古の軽バンか……

多分毎日こんなこと思いそう。
「なんかこの車ガレージに浮いてるな」って。
乗るたびに見える商用車のチープな内装。
これで出かけるのか?
おしゃれな店、行けないな。

前のオーナーのにおい。
ハンドルやシートの色褪せ。
走行中、ところどころからカタカタ音。
スライドドアのガタつき。
ガラガラとうなるエンジン音。

……ちょっと嫌かな。

せっかく3年ぶりに買うんだから、やはり所有感というか、そういうのは大事だと思った。
あまりボロいのをガレージに入れたくない。
かといって外に置いとくのも外観が……
こだわりが強いので、買うのをためらっていた。

EVという選択肢が浮上

そんなとき、電気自動車があることに気づいた。
N-VAN e:か。ホンダだな。

EVはどうなんだろう?
どのくらい距離を走れる?
充電代は?

オイル交換がいらないのはいい。
騒音もロードノイズだけなら静かそうだ。
「未体験」というだけでもワクワクする。

もうガソリンスタンドに行かなくていい。
夜、ガレージで充電ケーブルを差し込めば翌朝には満タン。
エンジン音もなくライトが点灯して、静かに走り出す。
その光景を想像すると、すごくスマートだ。

黒とグレーのガレージに、EVならむしろ同化する。
中古の軽バンなら「浮く」が、N-VAN e:は馴染む。

見た目、性能、積載性、清潔感、未来感、静けさ、維持費……。
ガレージに入れる理由まで、すべて揃っている。

ガレージに入れても浮かない軽自動車は、これか、コペンか、ジムニーのような趣味車くらいだろう。
自分は物販をやるのだから、N-VAN e:がぴったりかもしれない。

……よし、色々調べてみよう。

それでもジムニーも気になった

四駆も好きだ。
以前、JEEPのTJラングラーのリフトアップに乗っていたこともあり、
新型ジムニーの見た目やカスタム性には心を惹かれていた。
ちょっと気になって、実際に販売店まで見に行った。

やはり見た目はかっこいい。
ベンツのGクラスを意識している感は強いが、それでも所有欲を刺激されるデザインだった。
金属感が強く、いじりがいもある。

ただ、冷静に見ればジムニーにも欠点は多かった。
リヤドアは横開きで、荷物の積み下ろしには不便で危ない。
左右にスライドドアがないのも痛い。
荷室は小さく、しかも凸凹している。
タイヤが大きくて交換代が高いし、オフ車ゆえに車体はよく揺れる。
積み荷にダメージがあるのはまずい。

その点、N-VANは圧倒的に実用的だった。
助手席まで倒せばフルフラットになり、長物も積める。
自転車や小さなバイクさえ載せられる。
スライドドアにはピラーがなく、積み下ろしがとにかく楽だ。
しかもタイヤは13インチで交換代が安い。
EVなのでオイル交換も不要。維持費の軽さはジムニーとは比べ物にならない。

さらに、N-VANもカスタム性も高い。
そして何より「電気自動車」という新しい体験への魅力が大きかった。
ただの移動手段ではなく、未来を買うような感覚。

見た目だけなら、点数をつけるとジムニー90点、N-VAN70点。
本音を言えば、ジムニーのほうが“好き”だ。
N-VANも嫌いじゃないが、天井が高すぎてアンバランスに見えるし、リヤの縦に長細いデザインはどうしても気になる。

──それでも最終的に選んだのは、N-VANだった。
「カッコいいから選ぶ車」ではなく「生活の相棒になる車」を選んだ結果だ。
そして何より、未体験にお金を使う方が、人生は面白くなると感じたから。

価格を調べて驚いた話(N-VAN e:の価格感)

早速ネットで価格を調べてみた。
グレードは現金購入なら2種類。

  • e: FUN 2,919,400円
  • e: L4  2,699,400円

Honda公式サイト(N-VAN e: FUN_L4比較)

価格差22万円。
しかし高いな。
高すぎる。

軽バンで300万近いのか。
そこそこ高い普通車が買えるぞ。

装備を比べると、FUNにだけ付くものが多い。
LEDヘッドライト、急速充電ポート、スマートキー、リヤ窓の開閉、UVカットガラス……。

自分が欲しい機能はだいたいFUN側にある。

L4は昔ながらの働く車の雰囲気が漂うので無骨で好きだけど、
うちの生活感の無いガレージに入れたら確実に浮く。

選ぶならFUN。
でも値段を見ると「ちょっと贅沢すぎないか?」という気持ちも沸く。
どうしようか。


LEVO補助金の存在に出会う

さらに調べてみると、EVには補助金があることが分かった。
通常のCEV補助金が57万4千円。
さらに事業用なら「LEVO」という補助金があって132万9千円。

LEVOがすごい。
もし使えれば、N-VAN e: FUNが実質159万円になる。
e: L4なら137万円だ。

300万近い車が、一気に半額近く下がる。
ガソリンの軽自動車の新車と変わらない価格だ。
これなら身の丈に合った買い物になるのでは?

自分は物を長く大事にしたいから、この買い物は「良い買い物」になるかもしれない。

ただしLEVO補助金には条件がある。
事業用の黒ナンバーを取得すること。
簡単じゃないが、自分はちょうどAmazon物販を始めるためにe-Taxで個人事業主として開業届を出していた。

どうせ事業用で使うのなら、黒ナンバーでも問題ない。
むしろ車両自体を堂々と経費にできるのは、大きなメリット。

よし。
HONDAに行ってみよう。

🟢 次回【第3部】へつづく

次回は、いよいよ「N-VANを買いに行く話」。
HONDAディーラーでの体験談を語ります。

この記事を書いた人

仮想通貨や日常で気づいたことを、静かな声で書き留めています。
時々、使って良かった道具やサービスのレビューも載せます。

I quietly record my thoughts on cryptocurrency and everyday life.
Occasionally, I share reviews of tools and services I truly value.

目次